印欧語の動詞の語尾は、結局のところ代名詞

インド/ヨーロッパ語族の特徴は動詞が語尾変化することです。そして、その語尾はすべての印欧語で非常に共通性があります。たとえば一人称単数(わたし)では「mまたはそれが消失して母音になったo」、一人称複数(わたしたち)ではmsという音がよく出てきます。このmは、一人称代名詞の単数形、つまり英語のmeに相当する語だそうです。そしてmsは、meに複数形がついた形。つまり印欧語の語尾変化とは、動詞に人称代名詞が後置する形で付加されたのに他ならないのだとか。ちなみに英語はああ見えて、印欧語の古い形をよく残している古式ゆかしい言語だそうです。(吉田育馬 新ラテン語文法 p34)