2016-07-30から1日間の記事一覧

anyは英語独自の発想?

any(どれでも)というのは欧州語の中でも英語独自の単語のようです。漫画「バクマン」7巻で「自分で学費出すんだから好きな大学いける」というセリフがあり、ここは英語ではI'm going to pay for my tuition myself, so i can go to any college i want. と…

素晴らしいもみすぼらしいも口をすぼめるも昴も語源は同じ

動詞の未然形に~しいをつけると「~したくなるような・するほどの」という意味の形容詞になります。騒ぐ・騒がしい、好む・好ましいなどです。では「すばらしい」という形容詞も、もしや「すばる」という動詞から来たものなのでしょうか。結論からいうと、…

高いと八ヶ岳とそれだけと背丈はみな同じ

日本語は漢字のちがいのせいで本来おなじ言葉がそう見えないことがよくあります。 たとえば八ヶ岳の「岳(たけ)」。これは「高い」と同じ語源ですが、「岳」と「高」を並べても同じに見えません。でも「たけ」「たか」と書くと少し共通して見えますし、take…

ふんぎりがつかない

なかなか一歩が踏み出せない、という意味の「ふんぎりがつかない」を、わたしは長年、「糞切りがつかない」だと思っており「いやあ、下品な言葉だなあ」「女性が使う言葉じゃないなあ」と思っていましたが、正しくは「踏ん切りがつかない」でした……。反省で…

お疲れ様って、、、

「なんでこんな言い方するんだろうな、」とわたしがいちばん思う日本語は、「お疲れ様」です。文字通り、なんだか疲れる言葉だし、なんで「疲れ」を様づけしないといけないのか。まあ、それしか言い方ないからしょうがないけど。この言葉、いつからあるんで…

Googleに驚き

きょう、「本当は怖い語源の話 ~ slave(奴隷)」を書きましたが、その10分後にGoogleで、「Slave 語源」と検索したら、もう検索結果に出ていたので驚きました。Googleってはやい。

昴(すばる)の語源

日本語では動詞のe音がa音になると他動詞が自動詞になるというしくみがあります。上げる・上がる、高める・高まるなど。非常に意外な例では、「統べる・昴(すべる・すばる)があります。統べるとは「まとめる、統括する」の意味。これが自動詞になると「統…

本当は怖い語源の話 ~ slave(奴隷) [その8]

さてSCLAVUSは「中世」ラテン語なので、これはローマ帝国は、コンスタンチノープルを首都とする東ローマ帝国のことかと推測します。東ローマの方がスラブ圏内に近いですし。ではカエサルが活躍していたローマ帝国時代のラテン語では奴隷はどういっていたのか…

本当は怖い語源の話 ~ slave(奴隷) [その7]

注目すべきはルーマニア語です。現代ルーマニア語では奴隷はsclavですが、古ルーマニア語でruman(ルマン、「ローマ人」)と言っていました。 これを知ったときは、え?と思いました。ルーマニアという国名は「ローマ」に由来しています。ルーマニア語もラテン…

本当は怖い語源の話 ~ slave(奴隷) [その6]

これらの奴隷に相当する単語はGoogle翻訳で調べたものですが、やや信憑性に欠ける訳もあります。たとえばGoogle翻訳では、ロシア語では奴隷はведомаяと出てきますが、ведомаяはあえて日本語に訳すれば「従属した」です(”従える”を示すвестиの被動形動詞現在…

本当は怖い語源の話 ~ slave(奴隷) [その5]

他の欧州言語では次のとおりです。 - エストニア語:ori- ギリシャ語:δούλος(ドゥロス)- ハンガリー語:rabszolga- フィンランド語:orja- ラトビア語:vergs- リトアニア語:vergas

本当は怖い語源の話 ~ slave(奴隷) [その4]

一方、スラブ諸語では、次のとおりです。 - ロシア語:раба、ведомая(※)- ウクライナ語:ведена(ヴェデナ)- チェコ語:otrok- スロバキア語:otorok- クロアチア語:rob- セルビア語:роб(ロプ)- ブルガリア語:роб(ロプ)- ベラルーシ語:ведзеная(…

本当は怖い語源の話 ~ slave(奴隷) [その3]

ちなみにヨーロッパの他言語では奴隷を表す単語は次のとおりです(※ Google翻訳)。 まず西欧諸語ですが、ぜんぶsclavus,slave系の単語ですね。 - フランス語:esclave- スペイン語:esclavo- ドイツ語:Sklave- イタリア語:schiavo- ポルトガル語:escravo- オ…

本当は怖い語源の話 ~ slave(奴隷) [その2]

ところでスラブ(slav, キリル文字ではСЛАВ)とはどういう意味かというと、現地語で「栄光」を意味します。「神よ栄光あれ、Thank God」は、СЛАВА богу(スラヴァ・ボグー)」といいます。プーチン大統領の就任式では、「栄光あれ -СЛАВЬСЯ(スラーヴィシャ…

本当は怖い語源の話 ~ slave(奴隷) [その1]

ロシア、ポーランド、チェコスロヴァキア、クロアチアなどの人々を総称してスラブ人(slav)といいますが、これを最初知ったとき、何だか英語の奴隷(スレイブ、slave)と似た言葉だなと一瞬、思いました。いやいやいや、偶然の一致だから、スラブのみなさま…